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労務ニュース

[ニュース] 2020.06.04

パートタイム労働者にも退職金を支払うべきか

 退職金は法律上その支給が強制されているものではなく、退職金制度を設けるか否かなどについては、当事者が自由に定めることができますが、就業規則に退職手当の定めをする場合には、適用される労働者の範囲などについて規定しなければならず、その規定にもとづいて対象か否かについて判断することになります。

 一方、退職金に関して就業規則等に規定がない場合でも、過去の退職者について一定の基準で退職金を支払ってきたという慣行が成立していれば、その慣行に従った退職金支給義務または退職金請求権が認められるとした判例もあります。

 したがって、パートタイム労働者については、とりあえず今までも同様なケースで支給いていたか否かを尊重して判断するのが適当でしょう。

 また、パートタイム労働者の退職金に関する規定を新たに設けるのであれば、対象となるパートタイム労働者の就業の実態、通常の労働者との均衡などを考慮した上で対応することが望ましいでしょう。

 ただし、この従業員が通常の労働者と同視すべきパートタイム労働者である場合には、通常の労働者と差別的に取り扱うことは禁止されていますので、退職金を支払わなければなりません。

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